２月は２８日までしかない暦の深い歴史の話
みなさん今更ですが２月は何故２８日までしかないかご存じですか？
現在わたしたちが使っている暦は、2000年以上も前の古代ローマの暦が元になっています。
なぜ2月だけ28日か29日なのかについては、2つの理由があります。
①古代ローマの暦では現在の2月が1年の終わりの月だったため
②ローマ皇帝に8月から1日取られてしまったため
①紀元前8世紀半ばまで使われていた『ロムルス暦』という暦では、月は10ヶ月しかなく、農業をしない冬の期間には月日が割り振られていませんでした。今は一年の始まりは1月ですが、ロムルス歴では3月が一年の始まりとされていました。
これは、作物の芽がでる春が、1年の始まりにふさわしいと考えたためだと言われています。
その後、『ヌマ暦』が誕生します。
ヌマ歴は、古代ローマの王、ヌマ・ポンピリウスによって制定されたもので、
ロムルス歴で使われていた10ヶ月に、Ianuarius（英語のJanuary）とFebruarius（英語のFebruary）を追加して、一年を12ヶ月としました。
このように、ヌマ暦の時点でも一年のスタートは3月。ヌマ暦では、それぞれの月の日数は29日か31日でした。
これは、偶数が古代ローマでは不吉な数字とされたことに由来すると考えられています。
その後古代ローマの英雄、ユリウス・カエサル（ジュリアス・シーザー）の時代、カエサルは改暦を行って『ユリウス暦』と呼ばれる暦を作ります。
カサエルは「奇数の月は31日、偶数の月は30日」と交互にすることを考えました。
３月３１日、４月３０日、５月３１日、６月３０日、７月３１日、８月３０日、９月３１日、１０月３０日、１１月３１日、１２月３０日、１月３１日、２月３０日
ここで2月を30日にすると、１年が366日になってしまいます。なので、うるう年は2月を30日にして、平年の2月は29日にすることにしました。
つまり、１年の最後の月である2月で調整したわけです。
この時、カエサルは、一年の始まりをそれまでの3月から、1月に変更することも決めました。
②その後カサエルの後継者である初代ローマ帝王アウグストゥスは自分もカサエルと同じように歴史に自分の名を残したいと思うようになります。自分の生まれ月８月が、カサエルの誕生月の7月よりも短いことを不満に思い、8月も31日にすることにします。
そのため、そのあとの9月以降がひとつずつずれることになり、9月～12月までも30日と31日が従来より逆となりました。
３月３１日、４月３０日、５月３１日、６月３０日、７月３１日、８月３１日、９月３０日、１０月３１日、１１月３０日、１２月３１日、１月３１日、２月２９日 、そうなると、8月で１日増やした分、一年の日数が増えてしまいます。
そこで、29日間としていた2月から1日を取ることにして、
2月は平年で28日、うるう年で29日となったのです。それよりも１年を３６５日と考えた人が一番すごいですよね。